N100ミニPCをNAS化:USB接続の制約とOSの選び方
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結論: ミニPCは、Windows の共有フォルダーを使うか、要件を満たす構成にOpenMediaVaultやTrueNASを入れることで、ファイル置き場として使える。Windows のまま共有すれば、パソコンとしても使い続けられる。OpenMediaVaultの公式ISOでWindowsの入ったドライブを置き換える場合は、そのドライブのWindowsとデータが消える。OpenMediaVaultの標準構成やTrueNASでは、起動用とは別にデータ用ドライブを用意する。DS223jもHDDが別売りなので、費用は本体価格だけで比べず、ドライブを足した総額を買う時点の価格で見比べたい。後述するMini S12 Proのレビュー機とG3Sは、付属SSDを起動用に残すと、内蔵で追加できるデータ用ドライブは1台なので、複数台の構成では接続方式も確認する。
「Synologyは高い。N100ミニPCで自作した方が安く済む」――その計算、HDD込みで試算しましたか?
本体の値札だけを並べても、答えは出ません。この記事で扱うOpenMediaVaultの標準構成とTrueNASでは、システム用とは別のデータ用ドライブが必要で、DS223jもHDDが別売りだからです。さらに、後述するMini S12 Proのレビュー機とG3Sでは、付属SSDを起動用に残すと、内蔵で追加できるデータ用ドライブは1台です。複数台に増やす場合にはUSB接続に頼るため、その制約も購入前に確かめてください。
この記事では、Windows のまま使うかOSを入れ替えるか・ドライブのつなぎ方・買い足すもの・Synology DS223jとの機能差・USB接続の制約・OS選択の判断基準を順番に整理します。「安く作れるはず」という仮定をいったん脇に置いて構造を確かめ、自分に合う構成を選ぶための材料として使ってください。
購入前に確認する項目
ミニPCはNASにできるのか:Windowsのまま使うか、OSを入れ替えるか
ここでは、ミニPCをファイル置き場として使う方法を2つ紹介します。Windows の共有フォルダーを使う方法と、要件を満たす構成にNAS用のOSを入れる方法です。
「NAS化したら、もう普段のパソコンとしては使えなくなるのでは」と気になっていませんか。Yahoo!知恵袋にも、2025年3月に同じことを尋ねた質問が1件あります(ミニPCをNAS化するとパソコンとして使えるのか、という質問)。答えは、選ぶ道で決まります。
道1:Windows のまま、共有フォルダーで使う
OSを入れ替えず、Windows に最初からある共有フォルダーの機能を使う道です。
エクスプローラーで共有したいフォルダーを右クリックし、[その他のオプションを表示] → [アクセス権を付与する] → [特定のユーザー] と進みます。共有相手のユーザーを選び、アクセス権を付与して共有設定を完了します。Wi-Fi でつないでいる場合は、ネットワークを [プライベート] にします(出典: Microsoft サポートのファイル共有のページ、2026年10月6日に確認)。
共有フォルダーを利用するには、共有設定の完了、ミニPCの電源が入って起動していること、同じネットワークからアクセス権のあるユーザーで接続することが必要です。Windowsはそのまま残るため、ミニPCは今までどおりパソコンとして使えます。
道2:OSを入れ替えて、NAS専用にする
OpenMediaVault や TrueNAS のような、NAS用のOSを入れる道です。
OpenMediaVaultを公式のISOから入れる場合、インストール先のドライブの中身が消えます。公式のインストール手順では、選んだドライブ全体がOSに使われ、「All existing data on that disk device will get lost」(そのドライブにあるデータはすべて失われる)と書かれています。Windows が入っているドライブに入れれば、そのドライブのWindowsも消えます。同じ手順では、インストールを始める前に、OSを入れるドライブ以外のドライブを外すよう求めています(出典: OpenMediaVault 公式インストール手順、2026年10月1日に確認)。
手元のミニPCが条件を満たすかは、公式の要件で確かめられます。CPUが N100 である必要はありません。
| OS | CPU | メモリ | ドライブ |
|---|---|---|---|
| TrueNAS(Community Edition) | x86_64(Intel か AMD の、一般的なPC用のCPU) | 最低8GB | 起動用に20GBのSSDと、データ用に同じ容量のドライブ2台 |
| OpenMediaVault | AMD64(上と同じ種類のCPU)か ARM | 最低1GiB・初心者は4GiB以上・ベストは8GiB | システム用とは別に、データ用のドライブが1台以上 |
(出典: TrueNAS 公式ハードウェアガイド・OpenMediaVault 公式要件。どちらも2026年10月1日に確認)
どちらを選ぶか
ミニPCを普段のパソコンとしても使い続けたいなら道1、ファイル置き場の専用機にしてよいなら道2です。この先は、道2を選ぶ人に向けて書きます。
家の外からもファイルを開きたい場合のつなぎ方は、自宅NAS・社内サーバーに外から接続:Tailscale比較にまとめています。
HDD・SSDのつなぎ方:内蔵・USB外付け・多ベイ機のどれにするか
ミニPCをNASにするとき、CPUよりも先に効いてくるのが「ドライブを何台、どこにつなげるか」です。つなぎ方は4つあります。
| つなぎ方 | 向く使い方 | 気をつけること |
|---|---|---|
| 内蔵 M.2 | OSの起動用。空きのスロットがあれば、データ用にも使える | OpenMediaVaultの標準構成では、システムを入れたドライブをデータ用に使わず、別のドライブを用意する |
| 内蔵 2.5インチ SATA | データ用 | ベイの有無は機種の仕様表で確認する。GMKtec G3S は、スペック表に2.5インチのベイの記載がない |
| USB 外付け | バックアップのコピー先 | OpenMediaVault では、USB 接続のドライブで本番の RAID を使わない。TrueNAS は、USB 接続のHDDを普段データを置く場所に使わないよう勧めている(下の公式の注意を参照) |
| 多ベイ機(ドライブを何台も内蔵できるミニPC) | 同じ容量のドライブを2台以上、内蔵でそろえたい場合 | GMKtec G9 は、2026年10月1日時点で GMKtec 公式ストアで在庫切れ |
USB 外付けについては、2つのOSの公式ドキュメントがそれぞれ注意を書いています。RAID は、複数のドライブをまとめて扱う仕組みです。故障への備えになるかは、選ぶ構成によって変わります。
- OpenMediaVault: 「Do not use RAID arrays in production with drives connected via USB, neither hubs or different ports.」。USB でつないだドライブでは、ハブ経由でも別々のポートでも、RAID を本番で使わないよう求めています。
- TrueNAS(24.10 版のハードウェアガイド): 「Avoid using USB-connected hard disks for primary storage」。USB 接続のハードディスクを、普段データを置く場所(プライマリのストレージ)に使わないよう勧めています。同じガイドは、ごく簡単なバックアップ用なら USB のハードディスクを使えるとしています。また、USB 接続のメディアはシリアル番号を不正確に報告し、区別がつかなくなることがある、とも警告しています。
(出典: OpenMediaVault 公式RAIDの注意事項・TrueNAS 公式ハードウェアガイド 24.10 版。どちらも2026年10月1日に確認)
この記事の構成例では、データは内蔵のドライブに置き、USB 外付けはバックアップのコピー先に回す、という分け方になります。バックアップを何か所に、どう持つかは、3-2-1バックアップとは?データを失わないための最小設計で順に説明しています。
N100ミニPCでNASを作るには、何を買い足す必要があるか?
まず、何を買いそろえる必要があるかを並べます。
この記事で扱うOpenMediaVaultの標準構成とTrueNASでは、本体のほかに、システム用とは別のデータ用ドライブを用意します。バックアップ先も別に考えてください。必要なメモリとドライブの台数は、選ぶOSによって変わります。
- ミニPC本体(選ぶOSの要件を満たすもの。メモリの目安は後述)
- データ用のドライブ(内蔵のM.2か2.5インチSATAに入るもの。何台入るかは機種で決まる)
- バックアップ用の外付けHDD(USB接続。データの置き場所ではなく、コピー先として使う)
一方、Synology DS223j(2ベイNASキット)は、HDDが別売りの本体です。NASとして使うには、こちらもHDDを足す必要があります。
つまり比べるべきなのは本体価格ではなく、本体にドライブを足した総額です。
2026年10月1日に確認した店頭表示では、GMKtec G3S の8GB+256GBの構成が41,599円でした。G3SのCPUはN95で、N100ではありません。比較するときは、本体にデータ用の内蔵ドライブと、別のバックアップ先を足した総額で考えてください。内蔵ドライブの価格は確認していないため、G3Sで実際にそろえる構成の総額は出せません。
Synology DS223j用のHDDの価格は確認していないので、こちらも総額を出せません。そのため、どちらが高いかはこの記事では言えません。買う時点で、HDDまで足した合計を並べて見比べてください。
価格を比べる前に、ドライブを内蔵の空きとUSBに分けてつなぐ汎用のPCか、HDDを本体のベイに収めるNAS専用機か、という構造の違いを確認してください。
N100ミニPCとSynology DS223jは何が違うのか
Synologyを選ぶと何が得られるか
Synology DS223jはNAS専用設計の機器です。CPUはARMベース、RAMは1GBで、3.5インチSATAのドライブを入れるベイが2つあります。
DS223jはデータ用の内蔵ベイが2つあります。後述するMini S12 Proは、2023年のレビュー機では、付属SSDを起動用に残すと、データ用に空く内蔵ベイは2.5インチSATAの1つです。HDDを内蔵できるかどうかだけでなく、データ用ドライブを何台内蔵できるかも比較してください。
N100とはCPUの種類が異なります。ファイル共有以外にも使う予定があるなら、必要なアプリがその機種に対応しているかを購入前に確認してください。
Synologyが向く人:
- HDDを本体のベイに収めたい
- 用途はファイルの共有が中心で、ほかのアプリを同じ機械で動かす予定がない
- ドライブをつなぐ構成から自作するより、NAS専用機を選びたい
N100ミニPCを選ぶと何が得られるか
N100(Intel Alder Lake-N世代・TDP 6W・最大3.4GHz)は、x86の汎用のCPUです。TrueNAS も OpenMediaVault もこの種類のCPUに対応しているので、NAS用のOSを自分で選んで入れられます。
消費電力と電気代は、この記事では数字を挙げません。電気の単価をそろえた数字は、Intel N100ミニPCで自宅サーバーを建てると自宅サーバーの電気代試算にまとめています。
後述するMini S12 Proのレビュー機とG3Sでは、付属SSDを起動用に残すと、内蔵で追加できるデータ用ドライブは1台です。次のセクションでストレージの接続方式を確認します。
N100 NASの注意点:USB接続で何が起きるか
ここが、N100ミニPCをNAS用途で選ぶときに最も重要になる部分です。
N100ミニPCの内蔵ストレージ構造
Beelink Mini S12 Pro(N100・16GB DDR4・500GB SSD)を例に挙げます。2023年のレビュー機では、このミニPCの内蔵ストレージ構造は、M.2 NVMeスロット ×1・2.5インチSATAスロット ×1・USB 3.2 Gen2ポート ×4 という構成でした(出典: こまめブログのレビュー)。
2023年のレビュー機では、M.2スロットに付属SSDが入っています。そのSSDを起動用に残す場合、2.5インチSATAスロットにデータ用のHDDを1台追加できます。それより多くのデータ用ドライブをつなぐ構成では、USB接続の制約を考える必要があります。
USB 3.2 Gen2の理論値は最大10Gbps(1.25GB/s)です。この値は、外付けHDDの実際の転送速度を示すものではありません。
TrueNASのフォーラム投稿が挙げるUSB接続の注意点
TrueNAS公式フォーラムの投稿者Arwenは、USB接続の外付けHDDをZFSのデータ用プールに使うことを勧めていません。
理由は2点あります。
1点目はケーブル抜けのリスクです。Arwenの投稿「Why you should avoid USB attached drives for data pool disks」は、USBコネクタにはロックがなく、意図せず抜けることがあると指摘しています。
2点目はZFSにとって最適な接続から外れることです。TrueNASはZFSを標準で使いますが、その公式ガイドは、各ディスクがコントローラーに直接つながる構成を「最適」としています。USB経由の接続は、この構成から外れる形になります。
USB接続が動作することと、データ用プールへの使用を勧めることは別です。この投稿では、バックアップ用に一時的につなぐ使い方はできるとしています。
ZFSとECC非対応の現実
TrueNASの公式ハードウェアガイドは、最低限の構成を「メモリ8GB、起動用に20GBのSSD、データ用に同じ容量のドライブ2台」としています。アプリや仮想マシン(VM)も動かすなら、そのぶんメモリを足すよう案内しています(出典: TrueNAS 公式ドキュメント)。
N100はECC RAM(メモリの誤りを訂正する機能付きのメモリ)に対応していません。TrueNASの公式ガイドは、データを守る手段としてECCを強く勧める利用者が多い一方、ECCなしで日々動いているTrueNASも多いと説明しています(出典: TrueNAS 公式ハードウェアガイド)。
ECCへの対応だけでなく、ドライブのつなぎ方とバックアップ先も含めて、自分のデータをどう守るかを考えてください。
N100 NAS向けOSの選び方:TrueNASとOpenMediaVaultどちらか
この記事では、TrueNASとOpenMediaVaultを比較します。
TrueNAS Community Edition(旧 TrueNAS SCALE)
TrueNASを検討するときは、メモリだけでなく、起動用SSDとは別にデータ用のドライブを用意できるかも確認してください。
最低要件(公式): メモリ8GB・起動用SSD 20GB・同じ容量のドライブ2台(出典: TrueNAS 公式ドキュメント)。アプリやVMも動かすなら、そのぶんメモリを足します。
N100ミニPCで使う場合、前述のUSB接続の問題は残ります。
TrueNASが向く人:
- 起動用とデータ用のドライブを分けて用意できる
- 同じ容量のデータ用ドライブを、USBに頼らずにつなげる構成を検討できる
- メモリ8GB以上のミニPCを用意できる(アプリやVMも動かすなら、それより多く)
OpenMediaVault
Debianベースで、Web画面からext4・xfs・btrfsなどのファイルシステムを扱えます。ZFSには標準では対応していません。公式が挙げるメモリの最低は1GiBですが、初めて使う場合の目安も別に示しています。
メモリの目安(公式): 最低1GiB、初心者は4GiB以上、基本運用のベストは8GiB。データ用には、システムを入れたドライブとは別のドライブが要ります(出典: OpenMediaVault 公式ドキュメント)。
OpenMediaVaultが向く人:
- NAS化を初めて試したい入門者
- 8GB RAM機でも始めたい
- Web GUIで管理できるシンプルな構成を求めている
OS比較表
| 項目 | TrueNAS | OpenMediaVault |
|---|---|---|
| メモリ(公式) | 最低8GB | 最低1GiB・初心者は4GiB以上・ベストは8GiB |
| ファイルシステム | ZFS(標準) | ext4 / xfs / btrfs |
| データ用ドライブ | 起動用とは別に、同じ容量のドライブ2台 | システム用とは別に1台以上 |
| USB接続のHDD | 公式ガイド(24.10 版)は、普段データを置く場所には使わないよう勧める。ごく簡単なバックアップ用なら可 | USBも扱える。ただし USB でつないだドライブの RAID は、本番で使わないよう公式が求めている。公式がSMART(ディスクの状態監視)に対応するとしているのは、HBA(ディスクをつなぐコントローラー)にパススルーでつないだディスクだけ |
(出典: TrueNAS 公式ドキュメント・TrueNAS 公式フォーラム・OpenMediaVault 公式ドキュメント)
構成例:N100ミニPCでNASを組むなら何を買うか
OpenMediaVault向けの構成例として、前半で挙げた Beelink Mini S12 Pro(N100・16GB DDR4・500GB SSD) で考えます。
2023年のレビュー機では、USB 3.2 Gen2ポートを4基、2.5インチSATAスロットも1基備えていました。OpenMediaVaultでは、データ用のドライブは内蔵のSATAスロットに入れ、USBのポートはバックアップ用の外付けHDDに使う、という分け方ができます。このデータ用1台の構成は、TrueNASの最低要件の構成ではありません。
バックアップ用の外付けHDDの例として、WD Elements Portable 2TB(USB 3.0接続)を挙げます。価格は時期によって変動するため、Amazonで現在価格を確認してから判断してください。
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N100機が売り切れのときの候補:GMKtec G3S(N95)
先に断っておくと、G3SはN100機ではありません。CPUはIntelのN95です。N95 の TDP は15Wで、N100 の6Wより高い値です。それでもここに置くのは、GMKtecの公式ストアでは2026年9月24日の時点でN100のG3(とN150のG3 Plus・G9)が売り切れで、第三者の記事(GamingPC.co.jp)も、N100は新品の流通がほとんど終わり中古が中心だと書いているためです。以前ここで紹介した GMKtec G11 も、2026年10月1日時点で公式ストアの全構成が在庫切れです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 本体 | GMKtec G3S(Intel N95)。8GB RAM+256GB SSD と 16GB RAM+512GB SSD の2構成で、2026年10月1日時点でどちらも在庫がある |
| 価格 | 8GB+256GB は店頭表示 ¥41,599(2026-10-01 時点)。GMKtec 公式ストア |
| メモリ | DDR4のスロット1本、最大16GB。8GBの構成から増やすなら、16GBの1枚に差し替え |
| 内蔵ストレージ | GMKtec公式の仕様表では、M.2が2本(2280のPCIeと、2242のSATA)。付属のSSDがどちらに入っているかは、公式の文字情報に書かれていない |
| 2.5インチのベイ | スペック表に記載がない |
| 有線LAN | 1GbE×1(2.5Gではない) |
| 別に要るもの(OpenMediaVaultの構成) | データ用のM.2 SSD(付属のSSDが入っていないほうのスロットに、その規格のものを)と、バックアップ用のUSB外付けのHDD |
G3SでNAS専用の構成を考えるなら、OpenMediaVaultで空いているM.2のSSD 1台をデータ用にする道があります。ただし1台だけなので、そのSSDが壊れたときの備えにはならず、バックアップは別に用意する必要があります。付属SSDがどちらのスロットを使っているかを確かめてから、データ用SSDを選んでください。
TrueNASの最低要件のメモリ8GBは、8GBの構成で満たしますが、メモリだけで判断しないでください。起動用SSDとは別に同じ容量のデータ用ドライブ2台が必要です。G3Sで付属SSDを起動用に使う構成では、内蔵の空きがM.2の1本だけなので、データ用の2台を内蔵だけではそろえられません。USB外付けで補うと、公式が普段のデータ保存には勧めていない接続になります。そのため、この記事ではG3SをTrueNAS用の購入候補としては勧めません。
G3Sは、アイドル時の消費電力の公式の値が見つかっていません。別の記事に載せているN100機の電気代の数字は、G3Sには当てはめないでください。
GMKtec G3S Intel Alder Lake N95 ミニPC![]()
市販NASを先に検討すべき人の条件
NAS用のOSを自分で入れる作業を避けたいか、データ用のドライブを何台内蔵したいかを、以下の条件と照らし合わせてください。
Synology DS223jが向く人:
- NAS用のOSを自分で選んで入れる作業を避けたい
- 用途はファイルの共有が中心で、ほかのアプリを同じ機械で動かす予定がない
- HDDを本体のベイに収めたい
- ドライブをつなぐ構成から自作するより、NAS専用機を選びたい
N100ミニPCが向く人:
- ファイルの共有のほかに、アプリやVMも同じ筐体で動かしたい
- TDP 6W のCPU(N100)で、常時稼働のサーバーを持ちたい
- OS設定や構成変更を自分でコントロールしたい
- USB接続の制約を理解した上で進める準備がある
Synology DS223jはHDDが別売りの本体です。本体だけを購入せず、内蔵するHDDと別のバックアップ先も含めて検討してください。
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よくある質問
Q. NAS化したミニPCは、パソコンとしても使えますか?
選ぶ方法によって変わります。Windows のまま共有フォルダーの機能を使うなら、パソコンとしてもそのまま使えます。OpenMediaVaultを公式のISOから入れる場合は、インストール先のドライブの既存データが消えます。Windowsが入ったドライブをインストール先にすれば、そのドライブのWindowsも消えます(出典: Microsoft サポート・OpenMediaVault 公式ドキュメント。どちらも2026年10月1日に確認)。
Q. N100ミニPCのNAS化に必要なRAMはどのくらいですか?
OSによって異なります。TrueNASの公式の最低要件はメモリ8GBで、アプリやVMも動かすならそのぶん足します。OpenMediaVaultの公式の目安は、最低1GiB、初心者は4GiB以上、基本運用のベストは8GiBです(出典: TrueNAS 公式ドキュメント・OpenMediaVault 公式ドキュメント)。
Q. 外付けHDDのUSB接続はTrueNASで使えますか?
技術的には動作しますが、TrueNASの公式ハードウェアガイド(24.10 版)は、USB接続のハードディスクを普段データを置く場所に使わないよう勧めています。ごく簡単なバックアップ用なら使える、という扱いです。公式フォーラムの資料も、USBのコネクタにはロックがなく、意図せず抜けることがあると書いています。また、TrueNASの公式ガイドは、各ディスクをコントローラーに直接つなぐ構成を「最適」としています。
Q. N100ミニPCを24時間稼働させた場合の電気代はどのくらいですか?
この記事では金額を挙げていません。実際の金額は、契約している料金と機器の構成で変わるためです。電気の単価をそろえた数字は、Intel N100ミニPCで自宅サーバーを建てると自宅サーバーの電気代試算で確認してください。
Q. OpenMediaVaultとTrueNASは、N100ではどちらが動かしやすいですか?
CPUだけでは決まりません。まず、メモリとドライブの要件を満たすかを確認してください。OpenMediaVaultはシステム用とは別にデータ用ドライブが1台以上、TrueNASは起動用とは別に同じ容量のデータ用ドライブ2台が必要です。USB外付けで不足分を補う前に、それぞれの公式の注意点も確認してください。
Q. Synology DS223jとN100ミニPCはトータルコストでどちらが安いですか?
本体価格だけでは比べられません。この記事で扱うOpenMediaVaultの標準構成とTrueNASでは、ミニPCにシステム用とは別のデータ用ドライブを用意します。Synology DS223jも内蔵するHDDが別売りです。バックアップ先も別に検討してください。G3S用の内蔵ドライブとDS223j用のHDDの価格は確認していないため、どちらの総額も、価格の優劣も出せません。本体に内蔵ドライブとバックアップ先を足した合計を、買う時点の価格で見比べてください。